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見直しの極意

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テストの際に時間が余ったら?見直し?していないかなぁ。寝てるか、ボーッとしてるかも。

(なあ自分さぁ、”見直し”っていうけど、見て直したらあかんねんで。え?見ないでどうやって直しをするんかって?ちゃうやん。問題を見ないで直しをするんではなく、自分が一度解いた問題の式や筆算を見ながら見直しをしたらあかんのや)

テスト監督をしていると、生徒の様子がよくわかります。

ボーっとしている子、指遊びが始まる子など様々ですが、僕は、そうした「学んでいない時間」がある程度発生すると必ず注意します。

「寝てて(ぼーっとしていて)未来が変わるのか?寝るのは夜だけでじゅうぶん。1日の1/3も寝てるよ」

 

1日の中でボーッとして心を休める時間も必要だとは思いますが、ボーッとすることが習慣になると、そのほうが『楽だ』になります。僕はこの、「楽で意味がないこと。未来を破壊するような無駄なこと」をできるだけ排除する習慣を学志館(僕の塾)にいる間、身につけさせたいと思って指導しています。

 

 

さあ、見直しの極意ですが、まずは、下記の注意点を確認してください。

まずは、テスト時間が余ったり、残り時間が少なくなってきたら判断しないといけないことがあります。

それは、残りの時間を難しい、解けていない問題を解くために使うのか、見直しをするのかです。

 

■ルールを決めること。

思いついたように「今回は難しい問題に挑戦」や「次は見直し!」と気分で決めるのではなく、テストの際のルールとして、

1.最初に1分以内で問題の全体像をつかむ。後ろの方に簡単な問題がないか。あればそっちから先に仕上げるなどの作戦を練る。

2.過去問題や、普段のテストの傾向から「この順番で解く」「ここまでを20分で解く」などの時間配分を決めておく。

3.難しい問題で手が止まったら考える時間は3分など決めておく=だらだら時間を浪費して、解ける問題を後回しにしない。時間がきたら、スパッと諦め他の問題を解き、その後、時間が余ったらまた戻って来て解くようにするなどルールを決める。

4.見直しの時間を決める。

「ミスが少ないのならば最後の最後まで全問解くことをルール化する」のか、「大問1の計算で必ず2問程度間違えるので見直しの時間を5分取る」など決めましょう。仕事も同じですが、結果を出さない人は、前回の失敗から学び、経験や効率化を積み上げることができません。ばらばらと思いついたように行動し同じ失敗を繰り返します。以前の手順を同じように行い、その中で見えてくる効率化や改善が行えず、進化、変化できません。カエル事ができないのです。そんな大人に育ててはいけないと僕は思っています。

 

■見直しの極意

・一度解いた答えや式、筆算などを見ながら見直しをすると、それに引っ張られて同じ答えになります。あるいは、間違いの箇所を見つけ出しづらくなります。

 

解決方法はただ一つです。

自分で解いた答えや式などを隠して、新たな気持でもう一度解くのです。その際も、意識して学習していると、自分は大問1の計算でミスが多い場合や、各大問の(1)にミスが多い、或いは、今の自分には大問題の(1)、よくて(2)までしか解けないなどもわかり、無駄な難問に時間を浪費することが減ります。そして傾向が見えてきます。それに基づいて見直しをするルールを決めましょう。自分が解いた全ての問題を2回解き直すような時間はありません。

 

・1回目の答えと、見直しで解いた2回めの答えが違う場合、もう一度、どちらが正しいか確認しないといけません。

 

小さいお子様だと、「見直しした後の答えが正しい答え!」と言い出す子が過去、何人もいましたが、後の答えが正しいとは限りません。

 

■見直しをするために、テストの結果から分析すること

返ってきたテストをやり直しする際、必ず、

自分のミス、計算ミスや書き間違い、問題の読み間違いなどの傾向を探り、それを意識するようにしましょう。

 

その際決して、

保護者は、

「あなたは、〇〇でミスが多いから気をつけよう」などと言ってはいけません。

 

自分自身でも、

「僕(私)は、〇〇でミスが多いから気をつけよう」と言ったり、思ったりしてはいけません。これを行うと、

 

ミスが多い事が刷り込まれ、どんどんミスが直らない子に育ちます。

事前に、ミスで落とした分の点数を計算しておき、

「後、〇点もアップする可能性がある」

「僕(私)は、すぐに〇点アップできる!だからここを気をつけよう」と言うように心がけましょう。

 

できない事を刷り込んではいけません。どんどんできない暗示にかかります。ミスが気になりネガティブ思考になったのだとしたら、それでもかまいませんから、最後に必ず「〇点アップする可能性があるから頑張る!」と前向きな言葉を声に出して言って終わって下さい。それでリセットされます。

 

脳は、その言葉を誰が言っているか理解していないという説をご存知ですか?

にくい相手に、「死ね」と言っても、脳はその「死ね」を誰に言ったのか認識しておらず、「死ね」という言葉を自分に言われた言葉とし受け止めてしまうという考えです。すなわち、悪口や、悪い言葉は使ってはいけないという昔からの教えや、言葉には魂が宿っているという言霊の考えは、ここから来ており、「悪い言葉を使うと、自分に返って来る」ことを意味しています。

「何であなたはミスが直らないの!」→「〇点アップする。頑張ろう」と前向きな言葉に変換する癖を、自身も、保護者の方も心掛けて下さい。子供をつぶす親の特徴は、上記のような悪気のない悪い言葉を使い、子供をできなくする暗示をかける親だとも言われています。お子様の未来がかかっています。よろしくお願いいたします。

 

■そこから見えてくる自身の傾向をつかむ

大まかに分けると、2タイプのどちらかになります。

 

1.最初の方にミスが多いタイプ(簡単な問題でミスが多い)

このタイプは、特に最初の計算問題などの見直しが必要な人です。徐々にエンジンがかかってくるタイプとも言えます。私立の小学校などで行われている朝礼の際に計算問題をするなど、本番前のウォーミングアップを行うことで、テスト本番でのスタートダッシュが決められるタイプです。そのための準備を習慣化しましょう。

 

2.後になればなるほど精度が落ちるタイプ(集中がテスト時間最後まで持たないタイプ)

このタイプは、最後に見直しを持って来るなど、疲れて集中力が途切れる前にテストの山場となる難しい問題への挑戦を終わらせる作戦を練るなどしてみましょう。定期テストなど何科目もテストが続く場合は休憩時間でのリフレッシュ法を試し習慣化しましょう。

 

どちらが良い悪いではありません。そしてとかく親は、Aが手に入るとBが気になり欲しくなります。「なんであなたは〇〇ができないの」と責めてしまう傾向にありますが、「全てを手に入れようとすると、全てを失う」と僕は思っています。上記の1もしくは2であることを改善するための努力は必要かもしれませんが、できない事を無理強いしすぎると子供は勉強嫌いになります。

 

軽自動車が悪く、F1のスポーツカーが絶対に素晴らしいわけではありません。

軽には軽の良さがあり、それを活かす方法や伸ばす方法を考えた方が健全な場合もあります。お子様の特性を見て、その良さを消してしまうのではなく伸ばすお声がけをしていただきますことを切に願います。

 

※学志館に通っている生徒、保護者の皆さんは是非、村山や宮城、各教科担当の先生に見直しの方法を相談してくださいね。ここにある、「自分で試して」という部分のお手伝いや、「君にはこっちの方が合っているんじゃないかな」などのアドバイスも行いますね。

 

悪いのは子供やないで。

ほんでな、見直しもテストのやり直しからの分析もそうやけど、意識できるかどうかが勝負を分けるんやぞ。負ける奴は、適当に物事を行うか、ヘラヘラ笑うとるか、勝つために必死に考えて行動の変化=敢動を行っとらん。ええか、意識が変わると行動が変わるんやで。行動が変わると結果が変わるんやで。

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